2018・05
<< 1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13/14/15/16/17/18/19/20/21/22/23/24/25/26/27/28/29/30/31/ >>
--/--/-- (--) スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |


2011/08/13 (Sat) 寝苦しい夜に その3

夏コミ一日目、参加された皆様お疲れ様でしたー!
ご縁のおかげで楽しく過ごして参りました大樹です。
うん…テンパりまくったのは相変わらずなんですがね…皆さん本当お優しい…
精進精進。

イベントのあの空気の中に居ると、どうしても物を作りたくなります…
コピー本も久々にやってみようかなあなんて…エリーゼたん…
予定は未定です、手元のをまず片付けなくては!

という訳でガイ狂い~続き、3つ目完結です。
ルーク側を主に追ってますので、ガイの側を想像しつつ追記よりどうぞ^^*↓

+++++



 アルビオールを収容してあるドックに、技師達と一緒になって最後まで居残っていたのだろう。
 部屋の時計で日付が変わるか変わらないか、そんな時間になってようやっとガイは宿に帰って来た。

「ただいまー。ルーク、もう寝てるのか?」

 そろりと部屋のドアが開く気配に、廊下の照明が差し込む。もぞりとルークは身動ぎした。
 眠れている筈がない。うとうととシーツの中でまどろむばかりで、根本的な解決は未だなされていないからだ。
 ガイに全てが丸投げされたために。

「……悪いな、体調悪いのに一日構ってやれなくて」

 シーツの衣擦れ音に、ルークが起きているのだと知ってガイは顔を綻ばせる。汚れた荷物を脇に置き、ごそごそと動くルークのベッドへと近付いて来た。少しは寝れたか? 今の調子はどうだ? そんな心配を口にしながら。

「ルーク?」

 起きているのに一向にシーツを被ったまま出て来ない、ルークの違和感に気付いたらしい。ガイは汚さないよう手袋をランドリーバスケットにほうってから、その手をシーツの上からルークの体へと乗せ、優しく叩こうとして。

「ひっ」

 ――逃げられた。

 絞められたチキンのような声が出て、ずるりとシーツを引き摺りながらルークは逃げた。
 薄いシーツから触れた、ガイのてのひらが湯のように熱くて。いやそんな筈はないのだが、暑さに敏感になっているルークとしては勘弁願いたかった。
 そして、困ったのはその熱だけではなく。呼吸が浅く、速くなる。

「? どうしたんだ、ルーク」
「なん……でもないからっ。おかえりっ。音機関臭いんだからさっさと風呂入って来いよ……!」

 まくし立てるように言って、ごそごそと乱れたシーツを引っ被る。
 やっぱりおかしい。本当におかしい。このシーツからは、ずっとくるまっていた自分のにおいしかしない筈だ。
 ……それが瞬時に消え去ってしまったのだ。
 部屋に入ってきたガイからは、ドックで彼が包まれていた作業油や金属臭がする。砂っぽいような埃っぽいような、それでいてしっとりと雨のような匂い。

 『そう』いう知識に、全く疎いという訳ではなかった。多少は屋敷でも習わされたし、兄貴分だったガイとの話題にも健康な男子同士、普通に上るものだった。精神年齢は多少幼くとも、身体はそうもいかない。
 ――ルークは自分の身に起こった異変の原因に、薄々感付いてはいたのだ。認めるには驚きが過ぎただけで。

「そんなに臭いか? まあ風呂には入るけど……」
「臭い!! そんなんで近付くんじゃヌェーってのっ」

 堪らない。こんなにおいをさせて傍に寄られては、耐える身がもたない。

「はぁ……分かりましたよ……」

 きついルークの言葉にがっくりと肩を落とすと、ガイは荷物からタオルを出してのそのそとバスルームへ向かった。



+++



 ガイが部屋から居なくなると、ルークは数時間ぶりにシーツから外へと這い出た。
 どくどくと煩い胸をなだめて深呼吸し、頭を振って篭った熱を振り払う。てのひらで顔を扇げば、少しは気分が落ち着くような気もする。

「はぁ――っ……」

 そして恥ずかしさにベッドの上でうな垂れた。
 部屋に、バスルームからガイのシャワーを浴びる音が流れる。ぺたりと座りながら、無言でルークはその音を聴いていた。
 水の無駄使いをしないガイのシャワーは、流れて止まって、また流れてを繰り返している。ガイが、体を洗っている音。
 意識せずにるのは既に無理だった。風呂へ行けと喚いたのは、自身を落ち着かせるための時間稼ぎに過ぎない。

 落ち着いて、さっぱり汗を流してきたガイといつものように接するか。
 諦めて談話室でもいい、ガイを意識しないで居られる場所へと逃げるか。

 そうルークは、同性であるガイを意識していた。眠るガイを前に考える時間はたっぷりと睡眠時間を削り、寝不足は体に熱を出現させ――そのループが、ルークにそれを自覚させた。
 さて、どうしよう、どうする。ガイのために自分のために、一番良い解決方法は。
 それらに意識を持って行かれたルークはしかし、大事な事をいくつか失念していた。

 ひとつ。ガイの風呂は短いこと。

 きゅ、と高い金属の摩擦音が聞こえ、ルークは考えていたままの姿勢で固まった。ガイの夜着に着替える衣擦れの音。

「ルーク、あがったぞ」

 ひとつ。湯上りの体躯からは、温かな雨の匂いが部屋中に広がること。

 開いたバスルームの扉は、絶望的な状況を瞬く間に作り上げた。首からタオルを提げたガイが、ラフな格好で部屋へと戻って来る。ぎしりと鳴る、ガイのベッド。座ったルークと向かい合わせになるよう腰掛けて、腕を広げてガイが笑った。

「ほら。もう臭くなんてないだろ?」

 どうして、こんな時にジェイドは帰って来ないのだろう。ルークは脳内で盛大にジェイドを罵った。今この部屋に第三者が居れば、自分は誘惑なんかに負けることは無かったのに!

 雨の、大好きなガイの香り。今日はまだ一度も堪能していない。

「……ああ!」

 馬鹿らしい。耐えて悩んで考えて、翻弄されて――!
 これは自分に足りてないものだ。ここまで素直に提供されるとあれば、こっそりしなくても良い。
 もう、そういうことだろう……ガイ!


「うおっ――何だ。どうした?」
「…………」
「ルーク? ……はは、しょうがないなーお前は」
「……ぐずっ」
「おーい、鼻水付けてくれなさんな! あーもう、寂しかったな、悪かった」
「……」
「よしよーし」

 ガイの馬鹿野郎!!



           おわり。
+++++

しゅ、終了…です!
寝苦しさから、ガイ相手にもんもんとするルークが浮かびましたので書きました。
夏の暑さにも感謝、ですね…w
もどかしい感じが上手く出ていれば良いのですがっ

長々とお付き合いありがとうございました!!
ではでは~^^*

スポンサーサイト

ネタメモ | trackback(0) | comment(0) |


<<ナンジャタウン行ってきたー | TOP | 寝苦しい夜に その2>>

comment











管理人のみ閲覧OK


trackback

trackback_url
http://kusunokiste7frogist.blog90.fc2.com/tb.php/636-87d08bf2

| TOP |

プロフィール

楠大樹

Author:楠大樹
訪問ありがとうございます!
楽しんで頂ければ幸いです。
コメント大歓迎、掲示板↓
でもOKです。


【管理人の簡易ゲーム歴】
○ポケモソ:
 緑・銀・水晶・エメ・真珠・炎赤・白金・青救・牧場・魂銀・黒・AR・白2・Y
○テイルズ:
 クリア→A・S-R・I・NDX・X2・X・S-UP
 途中→PX・E・V・MY2・H・VS・A3DS・TB
詳細なのはこちらの記事

旅人のあしあと

CalendArchive

カテゴリー

最近の投稿

最近のコメント

Twitter

リンク

FC2ブログランキング

FC2ブログランキング

お気に召しましたらポチっとどうぞ☆

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。